普段、お客様とのやり取りは穏やかです。
「〇〇完了しました。」
「ありがとうございます!」
こんな短いやりとりがスレッドに続くことがほとんどですが、
ときどき、
「かなこさーん、相談が」と、
エマージェンシーコールが入ることがあります。
わたしは、お客様のご依頼を確実にこなします。
それはお約束します。
ですが、
お客様のご依頼に違和感を感じたときには、
すぐにそのご依頼には取り掛かりません。
何をするか?
一からお客様のお気持ちをお聞きするんです。
「なぜその依頼が飛んできたのか」
「それは本当にお客様がしたいことなのか」
「お客様は本当はどうしたいのか」
お客様がご自身のお気持ちを整理できるように、
現在の状況を簡潔にまとめ、
問題点を指摘し、
ときにはわたしが感じていることも添えて、
そしてお尋ねします。
「本当はどうしたいんですか?」と。
どのお客様も、
「頼まれたことだけこなしてくれればいい」
「余計なことを」
なんておっしゃいません。
わたしの問いかけに真摯に向き合ってくださって、
ご自身の本当のお気持ちに気づかれて、
方針を軌道修正されて、
「かなこさん、〇〇にします」
「かなこさん、〇〇してみようと思います」
そう返してくださいます。
方針転換されたあとは、
わたしが最初に感じた違和感がちゃんと解消されて、
スッと道筋が通ったように感じます。
わたしがなぜ、
違和感を感じたままではご依頼通りに動かないのか?
それは、
お客様のこれまでのお仕事を守るため。
お客様のこれからを守るため。
そして、
お客様のクライアントを守るため。
違和感を感じた対応をしたあとのお客様は、
この件に引っかかりを感じたままになると思うんです。
それはお客様がこれまでやってきたお仕事に
影を差すことになり、
お客様がこれからお仕事を続けていくのに、
かすかに刺さった棘になる。
お客様にそんな想いはさせたくない。
わたしが願うことはただ1つ。
どんな案件も、
お客様が「全身全霊をかけた」と胸を張って言える
お仕事になるように。
最終的に、
最初のご依頼とはお仕事の中身は変わるかもしれませんが、
お客様のその案件への気がかりが解消されて、
「やり切った」という満足に変わるのを感じます。
それを感じられたら、わたしの中でもその案件は終了。
お客様と、お客様のお仕事と、お客様のクライアント
を守り切れたことに、いつも安堵しています。